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しりあがり寿 回・転・展

練馬区立美術館にて、しりあがり寿「回・転・展」を観ました。
しりあがり氏の漫画はとんでもなく想像の範疇を超えた唖然とさせられるものが多いと思うのですが、その世界の一部が立体化して目の前に現れた感じでした。
ともかくあらゆるものを回転させてみよう、ただのやかんでも回転すれば芸術作品ー回っている間は役に立たないから純粋だから芸術なんだーとか言うふうに、なんだか芸術を斜めから強烈に皮肉っているかんじで、何を考えているんだろうこの人、頭の中どうなっているのかしら、とやはり唖然とさせられました。
現代美術なんだ、と言われたらそうかもしれませんが、ジャンルを軽く飛びこえてしりあがりワールドにどっぷり浸かってしまい、観終わった時には強烈すぎて胃がもたれているような感覚になりました。
回転ものの他には生原稿や墨絵の展示があり、漫画家の生原稿に目がない私にはとても面白いものでした。
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スピッツ 最新アルバムを聴いて

三年ぶりに発売されたスピッツの最新アルバム、’醒めない’を聴いて。

徹頭徹尾グイグイと進むグルーブに草野氏らしい暗喩だらけの歌詞をちりばめた、きわめてスピッツらしい作品だと思いました。
もうすぐ結成30年を迎える超ベテランバンドの面目躍如というところ。

歌詞がとてもおもしろく、詩のようだという印象を受けるのですが、これが歌詞カードを眺めただけではわからないのです。スピッツの奏でるメロディー、リズム、ハーモニーと一緒になった時に初めてその魅力が生きてくるように思います。おそらく朗読したところで歌詞の魅力は伝わらないのではないかと思います。
御年48歳にして、醒めずに初期衝動を抱き続けている若い真っ直ぐな心と温かい愛情、年齢なりに積んできた経験や知識によってもたらされていると思われるある種の達観や皮肉が感じられる、なかなか複雑な世界が展開されていると思います。(それにしても、生き物地球紀行ですか?と言いたくなるような感じ) 最近の曲はお疲れさま頑張ろう的なものが多かったと思うのですが、久々にワクワクして聴くことができました。そう十分’膜の外’へ連れて行ってもらえました。



初盆 娘の役目が終わるとき

再び放置状態になっていましたが、久々に更新する気分になりました。
しばらくガタガタと慌ただしかったのですが、気がつくともう今年も半分以上過ぎてしまいました。毎年同じ事を言っている気がします。

それでも今年の上半期は本当にいろいろありました、一番大きかったのは6月に8年闘病していた実父が逝ってしまった事。倒れてから言葉も出なくて、意思の疎通などほぼ不可能、病院に会いに行っても声をかけて目を見ることしかできませんでしたが、父が居てくれる以上は私は父の娘でいることができました。

これは11年前に逝った母の時にも強く思ったことですが、誰かの娘でなくなるという事は思っている以上に寂しいものです。
母がいなくなった後、実母ほど自分のことを心底から心配して考えてくれる人はいないのだ、とつくづく思いました。自分自身の家族が居て、配偶者とも極めて仲が良くてもそういう感覚が長く続きました。子育てと母の介護とダブルで大変な時間を10年近く過ごした後だったにも関わらずです。
父に関しても、親子らしい会話もなくひたすら双方にとって忍耐といえるような時間を過ごした後なのに「本当のところ、ホッとしたでしょ?」という気分にはなれませんでした。

思えば、私の幼少期は幸福でした。母のリュウマチもまだそこまで進んではおらず、大変しつけには厳しくて真面目一方の両親ではありましたが、落ち着いたゆったりとした安心できる環境でとても大切に育ててもらったのだということが、大人の目で今振り返るとよくわかるのです。両親が完璧だったとは微塵も思いません。人間らしい過ちや弱さもある人達だったと思います。
それでも、健やかで幸せな守られていた子供の頃の記憶があるから、私は頑張ってこられたのだと強く思います。それは何よりの財産として自分自身の中に太い根幹として在るのです。両親それぞれの晩年を看た私は、それは苦労だったのかもしれませんが、今は二人への感謝の思いしかありません。



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